SimExplore
CAE業務効率化ツール
SimExploreは、CAEエンジニアの日々の作業を大幅に効率化する目的でドイツの研究機構 Fraunhofer のSCAI研究所によって開発されたツールです。
SimExploreは、CAEデータに適用可能な最先端の機械学習アプローチを提案します。この新しいアプローチでは、予測モデル等の生成は目指さない為、新たに多くの計算データを準備する必要はありません。既存のCAEシミュレーション結果(数十~数百個程度)を高速に可視化し、最新理論に基づいた次元低減手法を用いてインタラクティブに分析することで、クラスタの自動識別と外れ値検出を実現します。
私たちは、2024年にSimExploreの販売を担うscapos社より、SimExploreを北米および日本でマーケティング、販売、サポートする権利を取得しています。
SimExploreは、データベース上に保存されている既存のシミュレーション結果を分析し、クラスタの自動識別と外れ値検出を高速に行って、インタラクティブに可視化することができます。ユーザーは推奨されるポストプロセッサ(Animator4)と作業を連携させ、特定のシミュレーション結果について詳細な分析を行うことも容易です。モデルを分類する為の独自の指標(類似性情報)は、モデルの様々な設計変更情報が反映された高次元のモデル情報を独自の手法で低次元化した指標です。この指標を用いる事で、ユーザは、設計変更の全体像とその影響を一元的に把握することが可能になります。この様な作業は従来、熟練したCAEエンジニアが属人化した手法を駆使して行っている場合が多く見受けられましたが、SimExploreの提案する手法により誰でも確実に有意義な結果を得る事が可能となります。これは、ポストプロセスと分析作業における革新的な進歩と言えるでしょう。
SimExploreは以下のシミュレーション機能を提供します。
・最も影響を受けるパーツを自動化されたプロセスにより検出
・類似した挙動をするシミュレーション結果(クラスタ)を自動識別
・挙動が大きく異なるシミュレーション結果(外れ値)の自動検出
・大量のシミュレーション結果をインタラクティブに可視化
・設計バリエーションのインタラクティブな検査
SimExploreのワークフロー・コンセプトは、オフラインでのバッチ処理とインタラクティブな探索・解析の2つのステップで構成されます。
バッチ処理のステップでは、先ず、次のステップで利用するデータベースを作成します。勿論、ユーザ様が独自のプログラムでデータベースを作成する事も出来ますが、SimExploreでは、Animator4、ModelCompare、SimCompare(それぞれ、弊社にて取り扱っている製品となります)を利用して自動処理を行うPythonスクリプトを提供しています。このPythonスクリプトの処理では、計算結果ファイルをインプット情報として利用します。中間ファイルとしてAnimator4のDatabase4ファイルを利用する為、計算結果ファイルの代わりにDatabase4ファイルを直接指定する事も出来ます。
インタラクティブな探索・解析のステップでは、バッチ処理のステップで生成したデータベースを用いて分析作業を行うことが出来ます(各ソフトウェアのライセンスはバッチ処理ステップの実行時のみ必要となります)。これらのワークフローはPythonスクリプトとして提供される為、スタンドアロンツールとしての利用だけでなく、他のソフトウェアと統合することも容易です。